2008年10月12日

芝居ってやっぱり楽しい!

 世間もやや景気後退のようですが、我家はさらに・・・何歩も先を行く景気後退状況にあり・・・、のんきに芝居どころではない・・・。と言うことで、手持ちの最後のチケットがシアター・クリエで目下公演中の『私生活』。
 
 本日、マチネーを見てきました。脚本はノエル・カワード、数々の名作を産んだイギリスの著名な作家ですから、まあ、本に関しては間違いないか???と。演出が、ジョン・ケアード、出演も内野聖陽、寺島しのぶ、中島朋子、橋本じゅんという芸達者ばかり・・・。ということで、期待はつのります。
 
 昨年、オープンしたシアター・クリエでのお初の観劇です。物語は、ド−ヴィルのホテルのバルコニー、新婚のふた組がそれぞれにハネムーンを楽しむはずが、なんと、そこでエリオットはケンカ別れした元妻・マンディにばったり・・・。で、最初はケンカごしだったのに、いつの間にか、新婦、新郎をおいて、手に手をとって..パリへ逃避行。男と女って・・・ホント、気分次第??喧嘩するほど仲が良い??夫婦喧嘩は犬も食わぬ・・・。ともかく、ケンカと仲直りを繰り返す・・・男女の機微、共感したり??まさか??そこまで??とか、スピーディな展開、ユーモアたっぷりな会話で、笑いがいっぱいということで、楽しい芝居でした。4人の役者さんの会話のテンポが楽しい・・・。肩の凝らない・・・洗練されて、後腐れのない・・・芝居って、やっぱり好きだなぁ・・・。

 それに、寺島しのぶさんの衣裳がす・て・き!!特に、最後の豪華な毛皮のついたコート、すごくお似合いだし・・・、いいなぁ・・・と、目の保養でした。
 内野さんのタキシード姿もカッコ良かったです。橋本じゅんさんは、最初、センター分けの整髪料で固めたヘアスタイルが意外で、ちょっと、別人のようで・・笑っちゃったけれど・・・。演じる、やや野暮ったいヴィクタ−らしい雰囲気だった。中島さん演じるシビルはちょっと、冴えない女性のようで・・・、役としては違和感なく・・って言っていいのかどうか??ゴメンナサイ、そう言い切ると、ちょっと微妙ですよね。

 ともかく、やっぱり、何としても芝居は見たいぞ・・・と確認できたのでした・・・。ホント、芝居の魅力再確認したので、次のチケ取り、どれにしようかな??
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2008年09月08日

チンプンカンプンの物理学ですが・・・

 昨日、俳優座に「東京原子核クラブ」という芝居を見に行きました。六本木、何年ぶり??東京ミッドタウンやら、六本木ヒルズやらできて・・・まるで、知らない街、すっかりお上りさんのようですが、まあ、地形はかわってないので、防衛庁だったんだなぁ・・・ここは・・とあらためてミッドタウンを見上げたりしました。

「東京原子核クラブ」
作:マキノノゾミ 演出:宮田慶子
出演:田中壮太郎、若杉宏二、石井揮之、小飯塚貴世江、西山水木、二瓶鮫一、田中美央、他

 1997年東京国際フォーラムのこけら落とし作品として作:演出 マキノノゾミで上演され(1999年パルコ再演)、その後、2006年には宮田慶子の新演出での公演。その際の高い評価に見たかったなぁ・・・と思っていたところ・・・、運よく再演?され、昨日、千秋楽を観劇することが出来た。

 昭和7年、東京本郷の下宿屋にはいろんな下宿人が悩みつつも、賑やかに暮らしている。理化学研究所につとめる若き物理学者・友田晋一郎は研究所に来て3ヶ月、早くもそのレベルに自信を失って、故郷の京都に帰ろうとしていた。おなじ平和館の住人、レビュウの踊子、富佐子もまた若い子に人気をとられて、失意の中、東京を去ろうとしていた・・・・。が、理化学研究所の同僚、武山から友田の理論が理化学研究所所長の西田に認められたと聞き、友田は東京に残ることを決意・・・・。この『平和館』には、ピアノ弾きやら、新劇青年、野球好きの東大生など、多彩な面々が青春真只中・・・何かとばか騒ぎの日々を過ごしていたが・・・・そんなかれらに・・・徐々に戦争の影が深まってきて・・・。

 原子物理学の研究にのめりこむ物理学者が、その研究の先に原子爆弾の開発と成功を期待する心がうまれることにとまどいつつも、しかし、研究への純粋な好奇心?のみならず成果を競う功名心から、悪魔にも心を売ってしまいかねないものだ・・と語る。そして、広島への原爆投下に、その被害よりも先に原子物理学の研究の成果に衝撃を受けたという、正直な..そして複雑な思いをかかえてもなお、罪の意識がないまぜになっていて・・・実に重く苦い。科学への純粋な思いは、政治的にいかようにも利用される危険性を孕んでいる・・・。

 そして、平和館に暮らす青年たちに次々に召集令状が来て・・・・否応無しに戦争に巻き込まれていった時代。過去のことですまない...気配をいま感じるからこそ、その時代に翻弄された人々の痛ましくもつらい思いに深く共感した。時代の恐ろしさでしょうね。冷静に考えたら・・・反対、拒否となるはずのことまで・・箍をはめられて・・不本意でも戦地に赴かざるをえず、送り出すしかない・・悲劇をあらためて感じた。
 
 笑いあり・・・涙あり・・・そして、ひととしての生き方についても・・・考えさせられる良い作品。

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2008年08月18日

背筋も凍る??ゴシックホラー

 お盆休みもあっけなく終りましたが、気分はまだ、グダグダです。怠惰に身をゆだねて・・少なくとも、暑さがおさまって、涼風がたつまでは・・このままでいたい気分。

 ともかく、16日は渋谷パルコ劇場へ『ウーマン・イン・ブラック』を見に行きました。行き帰りの電車のすいていること・・・さすが、お盆だ!!
 
 この芝居、99年の11月に一度見ています。正直怖かった・・・。物凄く、良くできた脚本、巧みな演出、そして、たった二人の役者による見事な熱演。いわば、三拍子揃った芝居と言えそうです。
 というわけで、テーマも、なにやらゾワゾワと怖くなる、夏には納涼気分にうってつけの・・芝居です。芝居の設定はイギリスのクリスマスやら...やたらに寒そうな田舎の街だったりするけれど・・。

原作 スーザン・ヒル  脚色 スティーブン・マラトレット
演出:ロビン・ハーフォード  
出演:上川隆也、 齋藤晴彦

 お話は、齋藤さん演じる弁護士のキップスの若かりし頃の恐ろしい体験を、なんとか家族や友人に語りきかせたいと・・若い役者、上川さんに相談。そこから、上川さんがキップスになって、その体験を演じることになる・・・。イギリスの辺境の地、そこの館でなくなった顧客の遺品整理などのためにでかけることになった若い弁護士キップス。その館は、干潮時にあらわれる道をたどっていくしかない・・・周囲は湿地に囲まれたいわば・・・孤島のようなところ。葬儀に参列したキップスは、黒衣の若い女性の姿を見かけ・・・、さらにその館には、だれもいないはずが・・・。

 と、どんどん、恐怖がつのる仕掛け・・。2度目だから、ある程度、ストーリーもわかっているのに・・・、やはり、『きゃ〜〜!』と叫びたい怖さにひたりました。冷静に見たら、いわゆる幽霊譚にたたり・・・が合わさった感じでしょうか?でも、巧みな展開・・・、そして、暗示される怖さ・・など、ホント、上手いです・・。

 たった二人の演者が、観客の創造力も動員して・・・見えない犬も、馬車に見立てるただのバスケットも・・・まったく不自然にみえないように、演じ切るすばらしさ・・に芝居の面白さを堪能できた。

 怖いもの苦手なのに・・・やはり、心底楽しめたのでした。今後、ロンドン公演も予定されているとか?本場の観客の反応も気になるなぁ・・・。

 
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2008年08月15日

ロマンティックな愛憎劇?

 お盆休み真っ盛り??という時期ですが、昨夜は紀伊国屋ホールに劇団M.O.Pの『阿片と拳銃』を見に行きました。

 劇団M.O.Pは1984年に旗揚げしたと言うことですが、わたしが初観劇は2001年の『ジンジャー・ブレッド・レデイはなぜアル中になったのか』でした。ですから、おつきあいはほんの数年・・・ということで、ファンと言うのもおこがましいけれど・・・ふらふら

 それでも、以来毎公演を楽しみにしていたのですが、なにやら、2010年には解散だとか??がく〜(落胆した顔) 別に解散しなくても良いんじゃない??と、観客のひとりとして、思ってしまうけれど??まあ、『解散します』って言われちゃうと、残り3公演しっかり見届けなくては・・・。

 というわけで、『阿片と拳銃』です。1931年に偶然出会った、男(守山)と男(滝口)と女(ヒカル)・・。一瞬の出会いを心に止めながら、離ればなれになり、しかし1937年上海で再会する3人。その時、ヒカルは守山と結婚したばかり。当然のように・・・戦争と言う運命に翻弄され・・再び、別れを余儀なくされてしまう守山とヒカル・・・そして戦後、57年に 滝口は映画監督となり、しかし資金繰りに苦労している。妻は、外に男を作っては出たり入ったりするあのヒカル。

 さらに79年の老人ホームで・・・、影があり、いわくありげなヒカルさんに・・・来訪者が??

 芝居を通して、『巴里の空の下』という映画と音楽が秘かに底流にある・・・って、そのあたり、分かる同時代人は観客にいたのかなぁ?

 長い年月を貫く、男女の愛を描いた・・シンプルで、愛おしい物語。エピソードを断片的につないで、男女の愛、男同士の友情がいわくありげだけれど・・、ちょっと、描き切れていないような??魅力的な人物像だけど、もっと知りたい部分があるような??

 それにしても、訳ありの女性、ヒカルを演じるはキムラ緑子さん。ちょっと男を翻弄する、年齢不祥の女性を演じて・・・さすが色っぽい。

 戦前の上海で、阿片の密売に手をだし、なにかと問題を抱えるヒカルの夫、守山良文(小市慢太郎さん)がなぜに、生き延びて、今に至るのか??ヒカルじゃなくても、聞きたいでしょう??

 ともかく・・・・波乱万丈のお芝居………。出会いから40数年を経て、79年再会するふたり・・・。忘れ難い男に、思いを悟られないように、素っ気なく対応するヒカルの心情と、それを分って思いを打ち明ける守山・・・、演じるヒカル役のキムラ緑子さんは、もう涙涙・・・で。

 観客は贅沢ですから、もっと、内容の濃い?お芝居を期待していた分、ほんのちょっとだけ残念だったり??
 もっと、ガツンとノックアウトしてほしかったなぁ??なんて..思ってしまいました。『泣ける』って観劇評に、ミニタオル持参したけれど・・・使わずに済んで残念。でも、もちろん、あと2回の公演も、心から楽しみに待ちたいと思います。
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2008年08月02日

家族の闇は深い・・・・

「Sisters」
作・演出 長塚圭史
出演 松たか子 鈴木杏 田中哲司 中村まこと 梅沢昌代 吉田鋼太郎 
パルコ劇場

 長塚作品としては、『LAST SHOW』が衝撃的で、深く印象に残っている。『はじめまして・・・』の長塚作品だったからもあるけれど・・・、現代の家族の怖さ、闇を少しずつ薄皮をはいでいくようにして、暴き出す・・・・まさにゾワゾワと鳥肌立つような、怖いのに引き込まれた芝居でした。その後、『アジアの女』や『ドラクル』を見て、今回は再びパルコプロデュース作品、テーマはもちろん『家族』。しかし、一筋縄ではない息詰まるような芝居・・・、見終っても、余韻からそう簡単には抜けだせそうにもありません。

 東京公演は明日で終わり、その後、北九州、新潟、大阪で上演される・・・ということは、今しばらく、ネタバレ厳禁にした方が良いでしょうね。

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2008年07月17日

不思議な音楽劇?

 久しぶりに・・・、なんと1ヶ月半ぶりです・・・が、昨夜はコクーンに『道元の冒険』を見に行きました。井上ひさし原作、蜷川幸雄演出、阿部寛、栗山千明、北村有起哉、木場勝己・・・ほかって・・・魅力的なキャスティング?と・・チケットは取ったものの、正直、お坊さんの芝居って??面白いかなぁ???単にまじめな高僧の苦労話じゃなぁ・・・と思ったりしていました。
 
 しかし、これは、初演が71年で72年には岸田國士戯曲賞、芸術選奨新人賞を受賞、しかし、あまりに膨大な台詞量やら、さらにスピーディな役替えが大変だからか、上演の機会は少なかったようです。で、今回、蜷川さんが、その困難に挑戦したってことのようです。

 曹洞宗の開祖、道元について、弟子たちがその半生を劇中劇の形で演じる一方、当時、親鸞や日蓮とともに、新仏教を立ち上げた道元は、旧守派の天台宗派や朝廷、幕府と対立の構図にあり、さらに、この頃は、奇妙な夢に悩まされていた。夢の中では道元は婦女暴行、結婚詐欺容疑の犯罪者・・・、しかし、いったいどちらが夢なのか??
 『夢と現』『ことばと音楽』、井上ひさしならではの、深い言葉をあやつりつつ、カノンやブルース、オペラ、六大学応援歌など歌もいっぱいちりばめられ、時にその歌がストーリーを語り、時に場面転換を誘って・・・、楽しい芝居でした。

 なによりも・・・、10人の出演者が幾人もの役を目まぐるしく演じわける・・・、その素早い役替えは見ものでしたが、あまりにも目まぐるしくて、誰が誰だかわからないことも・・・(苦笑)。
 
 道元の時代と、現代と・・さらに二重構造の芝居が、深い味わいとなったのか・・・、見終って、反すうしたくなりました。
 
 これは、革新と保守の対立構造ともとらえられそうだったり、寛容さとは、異質なものを受け入れる懐の深とは??を問いかけるものだったり、いろいろと深読みができる芝居のようです。まあ、とうてい私に読み取れるわけもないけれど・・・、そんな読み甲斐のある芝居は好きです。ラストシーンも、分ったか?と問われたら??分からないと・・・答えるしかないかも??でも、立場を変えると、囚人?精神病患者が、さて??どちら??みたいな感覚は面白いですね・・・。
 けっこう年齢層の高い方が観客に多くて・・・これは井上効果?何だろう??とちょっと不思議でしたけれど・・・・。

 井上&蜷川芝居は、上演時間が長いので、いつも帰宅が遅くなるけれど、渋谷駅から乗った半蔵門線『押上行き』ラッキーと思ったのも束の間、(車両故障の影響とかで)行き先が『清澄白川』と途中の駅に変更・・・・、え〜〜と、思ったけれど、何とか、11時30分、無事、帰宅できました。ヤレヤレ!!
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2008年06月01日

なんと6月!

 ドタバタしているうちに、6月となりました。ふらふら5月末にまるで冬に逆戻りのような寒さで雨・・・・もうびっくりでしたが(降り続く雨で玄関ドアが湿気に膨張してしまったのにはビックリ・・・がく〜(落胆した顔))、本日はやっと晴れて、ピカピカの天気となりました。

 という訳ではないのですが、まず、今朝はチケ取りの電話に挑戦。劇団M.P.Oの公演『阿片と拳銃』のチケット、なんとか、無事にゲットいたしました。でもこの劇団、解散までカウントダウン・・・って、なぜ??なぜ??解散なの??と疑問で、良く店で『閉店セール』をやって、しばらくして、また新装開店するみたいに・・・復活してほしい。いえ、もともと解散してほしくないんですけれど・・・もうやだ〜(悲しい顔)

 午後はエンヤコラと三軒茶屋の世田谷パブリックシアターへ『瞼の母』を見に行きました。スマップの草なぎ剛君主演で、大竹しのぶさん、三田和代さん、篠井英介さん、高橋長英さん、高橋克実さんなどなど共演陣がもう豪華キャストで・・・ある意味、もったいないようなお芝居。

 駄目元で挑戦したら、なぜか、チケットが取れてしまって、ビックリ、それも前から6列目センター席ってなんか怖いような??ラッキー!!
 
 和ものが良く似合う草なぎ君、声も良いです。大竹さんと相対する場面は見せました。舞台装置の転換があざやかで・・・、でも、もともとの脚本が今の時代にどうでしょう??やや平板??先が読めちゃう・・・、ということで、演出を含めて、どうも母ものは、苦手だたなぁ???と、申し訳ない感想で・・・。

 単に好みの問題ではありますが、何もあんなに豪華出演者にしなくても、主人公、番場の忠太郎が母を探して旅する中で出会う幾人もの幻の母たちを大竹さんが全部演じわけるとか、極端に言えば、二人芝居??ではないけれど、もっとスリムにした方が良かったんじゃないかなぁ??なんて、勝手なことを思ってしまったのでした。

 それにしても、立ち見もいっぱい・・・これだけの動員力、さすがです。exclamation

 
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2008年05月18日

HYMNS(賛美歌)良いかも!!

 演出家、鈴木勝秀さんの芝居は、スタイリッシュで、カッコイイ!!と、常々思っています。青山円形劇場で行なわれて来た『LYNX』『MITH』に次いで、3部作の最終章、ある意味マニアック、マイナー志向もあるかもしれませんが、なにはともあれ、『HYMNS』を見て来ました。

 良かったです。ホント、単純に・・・好みということです。
 
 21歳で著名な美術展の大賞を受賞、ちやほやされた主人公オガワ、だが、しだいに、美術界の希望の星からはすっかり縁遠くなり、荒んだ生活。そんな彼に、ギャンブラーのクロエが近づき・・・。

 円形の舞台、そこにワイヤ−が床のフックに綾取りのようにさまざまに形を変えてつがえられる・・・。その変化は、主人公・オガワの状況、心模様を表わすか??不思議な空間で、4人の登場人物が描き出すのは、ひとはどう生きるのか??他者を信じるか?それは、どこまで?なんとも、ひとの本質を問うテーマが会話の中から浮かび上がる。
 『子どもの時、自分が見る世界が、他のひとのそれと違っていると思わなかったか?絵や音楽で、自分と同じ世界をそこに見て、安心したり、嬉しかったりしたことはないか?たとえ、それが絶望的なものであったとしても』
 といった感じのセリフに・・・共感。まさに、この芝居に、共感したし、同じ世界を感じてうれしかったし・・・。
 3部作の主演の佐藤アツヒロ君。3部作全部見て、『良いぞ!!』と拍手。今回の相棒役 小松和重さん、『面白ければどこまでも突っ込むから本番でも延々と芝居が延びる』との仰せの通り、どこまでがアドリブか分からない・・延々と突っ込んでとっても面白いでしたよ(でも、おかげで帰りの電車の乗り継ぎにアタフタ)。

 うん、ホント、これは見て共感する芝居で、とてもその面白みを言葉では表現できないけれど、素敵な芝居を見られて良かったです。子どもの作文みたいな感想になってしまったけれど・・・(苦笑)。

 
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2008年05月04日

ロックだぜ!!エェ〜〜イ!!

 『気の迷い』『勘違い??』って今さらながらに、思うのですが、なぜか、公演が始まってから、まだゴールデンウィークのマチネーにチケットがあるとわかったら、思わずゲットに走ってました。
 
 で、本日『ヘドヴィック・アンド・アグリーインチ』を見たって訳です。

作:キャメロン・ミッチェル 演出:鈴木勝秀
出演 山本耕史 ソムン・タク

 「1960年代。まだ世界が東と西に分かれていた頃、愛と自由を手に入れるため性転換手術を受けたが、手術の失敗により、股間に『アグリーインチ』が残ってしまった。男でもあり、女でもあると同時にそのどちらでもないロックシンガー“ヘドヴィック”傷つきながらも己の存在理由を問い続け、『カタワレ』を叫び求める彼女の姿を鮮烈に描き出す』とパンフにあります。

 まず、日頃、行ったことのない新宿・歌舞伎町です、その劇場FACEってどこ??地図で確認したはずが、新宿コマの前でさっぱりわからなくなり、結局パトロールの警察関係者に聞いたら、なんと目の前のビルだった。

 ギンギンのロック・ミュージカルって・・・私にとって、どうなんでしょうね??と不安いっぱいでしたが、とりあえず、座席が何と言うのか、後方最前列、デスク付きで・・・平土間の皆さんはスタンディングでも、ふつうにすわったままで 見られたし・・、左右の方々も手拍子くらいで・・まあ、観客として心配せずに済んで良かった!!

 いえ、そんなことよりも、この何とも複雑な過去をもつロックシンガーの人生にじんわりと来て、・・・東ドイツで幼少期を過ごし、『最大権力を得たものは、最大の退廃をおかす』って?その言葉自体はちょっと記憶はあやしいけれど・・、ある意味、ヒットラーのみならず・・・の真実かも?さらに、聖書のことなども、旧約聖書の厳罰主義に抵抗するヘドヴィック・・・君は正しい・・とまあ、細部まで妙に納得したり・。

 生演奏のドラムにギターの演奏が、振動としてズンズンと体感されることが、ある意味すごいなぁ…・と驚きでもあり、ロックからバラードまで大いに歌も楽しめて、面白かったりもしたし、
最初の不安もどこへやら、かなり満足でした。

 やはり、何でも、勇気をもって挑戦したら、あらたな 面白みがそこにはあるんだなぁ・・と、おもったのでした。唯一、折り畳み椅子が観劇の最後には苦痛だったかも??

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2008年04月25日

どん底!!

 昨夜(4月24日)ソワレで『どん底』を見て来ました。いわずと知れたゴーリキーの『どん底』ですが・・・・、実は、このチケットをとってから、今さらながらに原作を読もうと、ネット書店をたずねたら・・・、ふつう『どん底』と言えば、ゴーリキーだろう・・・と思っていたのは私の間違いでした。がく〜(落胆した顔)

 実際は『どん底』がタイトルにある書物が80件以上あって、なかなか目当てのゴーリキーにヒットしないって・・・そんな時代になっていたんだなぁ??
 それでも、なんとか、岩波文庫を入手し、読み始め、実は恥ずかしながら、初めて読むわけで・・、はあ、なんとも救いのなさそうな、暗い話だなぁ・・・・と、イマイチ引き込まれず...結局、24日渋谷に向かう地下鉄でなんとか、読み終えたものの、さっぱり印象に残らず・・・、この芝居、今演じて・・・どうなの??と。ふらふら

 そんなネガティブな印象で見たのですが・・・

原作 マキシム・ゴーリキー
上演台本・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ

出演 段田安則、江口洋介、荻野目慶子、緒川たまき、三上市朗ほか...

 ロシア革命以前、人生の落伍者が暮らす貧しい宿が舞台。そこで、泥棒稼業や、詐欺などで日々を暮らす男女の群像を描いたこの作品。原作戯曲を読むだけでは確かに、争いがあり、人の生き死にはあっても、なんだか、暗いだけの・・・・ドラマに見えました。

 でも、原作にかなり手を加え、登場人物も削ったり、あらたに加えたり・・・、『原作者が怒ると思うほど書き換えた』というケラさんのおかげで、見やすくて、興味深い芝居になっていた。というわけで、人生の陰影が見るものに共感できる作品になっていた。

 一昨年の『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』でも同様な思いだったが、原作では興味がわかなかった作品が、グッと変わる・・・って、これは演出家の手腕でしょうね。あらためて、ケラさん・・・凄いと思ってしまいました。

 群像劇、その登場人物のひとりひとりがくっきりと輪郭を際立たせ、さらに、その関係性まで見て取れたし・・・、まあ、やはり暗い話ではあるけれど・・・それでも笑いもあり、良いセリフもあって・・さらに、美術が凄い。え〜〜〜、どうなっているの???という、仕掛けが正直驚きでした。
 
 演じ手では、段田さんがさすがに上手い。あと、帽子屋を演じたマギー、小悪党だけど、思いもしなかった父親殺しの過去をもつサーチン役の大森博史、これまた、嘘か真か過去を持つ男爵の三上市朗、原作にはない衛生局の男を演じた大河内浩も印象に残りました。

 3時間15分の上演時間、楽器演奏まであってカーテンコールが終ったら時計は10時20分、渋谷発10時27分の押上行きに乗りたくて、駅まで小走りで走ったのでした。

 ヘビーといえば、相当なヘビーな作品だけに、見終って、受け取るべきものも大きい・・・とずっしり手ごたえ充分だったなぁ・・。がく〜(落胆した顔)
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2008年04月17日

49日後・・・

 出演が古田新太、八嶋智人、松重豊、それに演出も兼ねる池田成志・・・という面子を見たとたん、速攻チケットゲットに走りました・・。『鈍獣』を見なかったことを悔いてもいたし・・。

 『49日後』というタイトルにもかかわらず、『四十九日』ってことがピンと来ず・・・なんともうかつ・・・。で、古田さんが雑誌のインタで『芝居ではあまりないジャンルのホラー系』を目指しているとあって..びっくり。何が苦手って・・・『ホラー系』は大の苦手・・・。ふらふら 心理的にじわじわ来るのも怖いし、幽霊のような非現実なものでもビビるし、チェーンソーなど振り回わされたら・・もう絶叫です。

 過去には『HAPPY DAYS』というタイトルとは裏腹のぞわっとする鐘下辰男 作、ケラさん演出の芝居や、上川さんと斉藤さんの二人芝居で本当に怖かった『ウーマン・イン・ブラック』、長塚さんの怖いけれど、なぜか滲みた『LAST SHOW』、福島三郎さんの本とは思えなかった『噂の二人』(訂正)『噂の男』だった・・など・・・ゾッ〜〜とした芝居はあったけれど・・『あとになって怖い』と古田さんに言われると、正直足が竦む・・・。がく〜(落胆した顔)
 
 というわけで、昨夜、及び腰で見に行きました。

 舞台には、なにやらいわくありげな雨戸を建てた家のセット。もう、そのすべてが怪し気・・・。で、この荒んだ家で、自殺を計ったおばあさんの腐乱死体が発見され・・・49日後、部屋に散乱するゴミ、遺品を整理、処分するよう依頼された業者がやって来る。池田さんがその便利屋的業者の社長、古田さん、松重さんは社員、八嶋さんアルバイトっていうことで、おばあさんの娘に片づけを依頼された葬儀社の社員、小田茜ちゃんと、片付けることになる。しかし、腐臭、いえ、それ以上のグロ・・的状況を臭わせつつ、さらに、遺品を処分するだけでなく、権利書と実印を探し出す依頼が追加され、このなくなったおばあさんの謎の生活も浮かび上がり、確かにその物陰、その床下・・すべての闇が怖い気分に・・・なる。ふらふら

 でも、どこかのほほんとした雰囲気で、でもけっこう冷静に見ている古田さん、やけにハイテンションで五月蝿いほどの八嶋さんが登場していると、怖さが緩和されるので、とりあえず『お願い、ずっといて・・・!!』って気分。

 それにしても、この芝居で、登場人物5人のうち、行き掛り上とはいえ、4人がお風呂に入るという展開。そして、この状況のわりに皆、のんびり長湯・・・って、どうなの??それは・・・。わーい(嬉しい顔)

 池田さん、演出も担当で、出番が少なく、でも、その埋め合わせか?タオル一枚・・・のサービスシーン????があったり、やはり、芝居の本筋とは関係ないでしょ。

 なんだかんだ言いつつも、芝居の2時間の間に、めちゃくちゃとり散らかったゴミをすべて片付け(途中、ゼッタイ片付きそうもなかったのに)、最後の最後にすべて解決??か・・・ってあたり、上手くまとめたなぁ・・。

 で、怖いことは怖かったりもしたけれど、後に引きずることはなかったです(芝居として、これは、良いのか?悪いのか??)。
 
 まあ、死の前に少しは片付けておきたいと・・改めて思ったり・・・、でも、じゃあすぐにって思わないから、結局、雑物を残していくことになりそうです。アルバイトで、小説家??志望??ブログで、あることないこと書いているらしい八嶋さん演じる男が、死ぬ前に『パソコンのハードディスクを全部消したい』って言っていて・・・、私も・・・それ、分かる気分かも・・・って、思ってしまいました。やはり、今から少しずつ、片付けた方が良さそうだ・・・・って感想は、この芝居の趣旨とはあきらかに違っているような?? もうやだ〜(悲しい顔)
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2008年03月16日

もっと寛大な社会だといいなぁ??

 すっかり、春らしくなりました。人間って、敏感というか??身勝手というか??ちょっと暖かくなると、タートルネックが鬱陶しくなり、靴下まで脱ぎたくなる・・・。ついこの間まで、しがみついていた厚手セーターなど見たくもない??・・・なんて勝手なんでしょう??

 でも、そうやって季節はうつろっていくんですね・・・。この冬は久々に寒い!!と実感した分、暖かさがより敏感に感じられるのかも??やれやれ・・とは思いつつ・・・、もう、梅、桃、コブシにハクモクレンなど、次々に咲き出す春に心ときめく感じです。

 昨日、紀伊国屋ホールに『歌わせたい男たち』を見に行きました。2005年の初演はうっかり、『ダブリンの鐘つきカビ人間』と同じ日にチケを取ってしまい、残念見逃しましたが、今回再演と言うことでようやく見られました。

 これは、2003年の都教委の通達(学校行事の際、公立学校の教職員に君が代の斉唱や伴奏を職務命令とする)に対し、翌年04年春、反対する教職員が大量処分されたことに触発された作品。卒業式当日の朝、保健室で、臨時雇いの元シャンソン歌手はにわか音楽教師として苦手のピアノ演奏に緊張し・・・そこから、校長やら、君が代不起立の教師との対立など・・・言うならば卒業式までの2時間のドタバタの有り様を描いた作品です。

 とても深刻な問題を描いているけれど・・・、でも、これって、こういう芝居という形になってみると・・・つくづく、『長いものに巻かれろ』って国民性が大きいんだなぁ・・・と。内心で、反対だったり、何もそこまで・・・と思いつつも、でも、生活もあるし・・何も表立って、ことを荒立てなくても・・・と思ってしまう職員。あるいは、立場上、ことを荒立てたくない・・・たった、君が代斉唱40秒くらい穏便にすませたい・・・と、何はさておき説得をしたがる校長。

 こんな問題に巻き込まれて当惑する音楽教師はいわば、観客代表のような立場、、一方、デモも署名活動もしたことがない『軟弱』だったはずの社会科教師は、守るべき最後の一線として、『君が代不起立』を貫こうとする・・・。そして、いつの間にか『ガチガチの左翼』と言われてしまう・・・立場に・・・。
 まったく、いつの間にこんな世の中になったのか??こんな不寛容な社会は碌なことはないのになぁ・・・。世界各国の『国歌斉唱事情』を調べると、ほとんど、『教育で教えない』『式典がない』など、肩ひじはっていないのが多数派みたいです。

 この芝居は、そんなおかしな社会への告発をユーモアを込めて、行なっている。校長の立場、それも、わからなくはない?事勿れ主義は、庶民なら、誰でも取ってしまうかも知れない道。でも、共感できない・・・。しちゃいけない・・・。

 実際問題、組織の中で、自らの立場を考えたら、正義を貫くのは容易くはない・・・ことはわかります。その昔、まだ、不起立が問題視されなかった頃でさえ、子どもの入学、卒業式に一応起立し、でも歌わなかった...程度の抵抗しかしてない・・・私に何も言えませんが、でも、この芝居を見てあらためて、立っても立たなくても、歌っても、歌わなくても、各人各様で済ませる寛容性が一番望ましい社会ではないだろうか??と。
 踏み絵を踏ませるような・・・そんな時代はまっぴら・・・。まあ、組織から外れた人間だから、勝手なことが言えるのも事実で、はなからアウトサイダー、お気楽人間を選んでます。

 許容範囲をもつ、心のゆとりのある社会が、住み心地もよく、大人の社会のはず・・・、事によって、どっちの立場になっても、その主張のまま生きられる...それがベストでしょうに・・。
 アリの世界では、働きアリの80%しか働いていない、残り20%はウロウロしているだけ・・・、それで社会は成り立っている。80%の働きアリだけをあつめると、また、そのうちの20%はうろうろするだけとなる・・・。一方20%の遊んでいるものを集めると、うち80%は働くようになるという実験があるらしい・・・。つまり、社会は20%のゆとりを内蔵すべし・・・。不起立でも良いのだ・・見て見ぬふりで・・・とアリの方が大人じゃないか??
 なんて、芝居から脱線して、あれこれ思ってしまいましたが、ともかく、『右向け右』と画一的なことが苦手なものってことを改めて実感したのでした。
 『歌わせたい男たち』いろいろなことを考えされるお芝居であり、役者さんたちも実に上手く演じて、さすがでした。

 でも、この芝居の初演前に、ロンドン公演が、この芝居のプロットで『とても観客の理解を得られない』と拒否されたというエピソード、やはり、日本って、後進国だと思われるぞ・・国際的に・・・と、都知事には分からないのかなぁ??
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2008年03月03日

人間合格?不合格?

 あれよあれよ・・・という間に3月になりました。1月は比較的のんびりと過ぎたようなのに、2月になった途端に、いろいろ事件、事故もあったせいか、スピードが加速して・・一気に駆け抜けたようです。

 というわけで、早、3月となって、最初の観劇はこまつ座の『人間合格』でした。この芝居は初演が1989年ということで、今回は五演目。キャストも辻萬長さん以外は初挑戦ということです。私も初観劇です。


nigengoukaku.jpg

 太宰治の人生とその作品を描いた評伝劇。昭和五年に津軽から上京した津島修治(のちの太宰)は高田馬場で下宿暮らしをはじめ、生涯の友を得た。大地主の息子であることを恥じる津島は、理想に燃える友と議論を交わし、さらに時代の波に翻弄されていく・・・。

 笑いあり、涙あり・・・、戦争と言う時代に、自らの思想をできるだけ裏切らずに、どう乗り越えたか・・・?

 ということで、今の時代にこそ見てほしいという芝居なのかも知れません。今は、ど〜〜〜っと、その時に主流の流れに乗ることにためらいのないような??そんな気分が強く感じられるから・・・。久々に聞いた『インター』も、懐かしいより、ちょっと、弾圧時代と同じような周囲を見回すような警戒感が漂うように思えたのは考え過ぎ??
 
 ともかく、太宰の人生、そして、その友情から導き出されたかのような、人生における『小さく輝く宝石』というその言葉がとても深く心に残りました。

 無頼派、放蕩、酒と女と薬・・自殺未遂・・・そんな退廃のイメージの太宰とはちょっと違って、ここでは友情にあつい姿が印象的。

 『人間失格』を書いた作家の人生をふりかえり、結果的に、その生き方は『人生合格』だと・・井上ひさしさんはあたたかく描いています。

 津島修治を演じたのは岡本健一、友人の佐藤を山西惇、山田を甲本雅裕、津島の叔父の中北芳吉を辻萬長・・・。見終って、『芝居ってホント、面白いなぁ・・・』と満足感を味わえて、嬉しかった。
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2008年02月15日

人情味があったかい・・

 2月14日はヴァレンタインデーということですが、まったく無関係に芝居を見に行きました。わーい(嬉しい顔)

 2002年に福島三郎作・演出、中井貴一、段田安則の二人で演じた『二人の噺』が面白く、今回はその第2弾・・ということで、さらに、紅一点のりょうさんも加わるということだし・・・あったかくって、面白い芝居になりそうだと・・・期待は高まります。

 それなのに、雑事で出かける時間が遅くなり、大丈夫か??西武百貨店前の信号の長さに足踏みしつつ、間に合うかな??
ふらふら と心配でしたけれど、なんとか、開演数分前に着席。さらに開演が5分ほど遅れたので、どうにか、落ち着いてみられました。

 『二人の約束』 作・演出 福島三郎、 出演、中井貴一、段田安則、りょう  パルコ劇場

 古美術商(とは名ばかり、実際はがらくたばかりの古道具屋)を営む小太郎(中井貴一)は無類のお人好し?そんな彼のところにある日、記憶喪失の男(段田安則)が転がり込み(実は小太郎のうちの近くに倒れていただけ)、奇妙な同居生活が始まるが・・・。そこへ、小太郎を兄を慕う大家の娘・恵(りょう)が出入りして・・、三角関係のような??なにやら訳ありの展開が・・。

 それにしても、当たり前のようでも、世知辛い世の中では・・・むやみにひとは信用できない。約束だからって、何が何でも守れるものじゃないし・・・。と、言い訳しつつ、ひとを裏切ったりするものへの、ひそかな抗議をこめた小太郎の言動・・・。ストーリー展開はまあ、先が読めたりもするけれど、それでも、あったかなひとの心のやりとりがうれしく、笑ったり、思わずしみじみしたり・・・単純にあやつられました。
 
 中井さんのかなりテンション高い芝居を、とぼけた段田さんが緩和して、りょうさんが、さらにかき回し・・特に珍しくはないストーリー展開かも知れませんが、それでも人間の大切なものを今一度、教えてもらえて、なかなか良かった!!!手(チョキ)

 古めかしい古道具屋の住まいで繰り広げられる人情喜劇、達者な役者さんが楽しそうに演じて、大いに楽しめました。

 ついつい、自分ばかりが・・・主張しがちだけれど、『愛するひとのことは、とことん思う』そんな心意気も思い出させてもらいました。黒ハート ということで、あらま・・ハートたち(複数ハート) なんと・・ヴァレンタイン・デーにふさわしいお芝居だったかも・・・。
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2008年01月25日

08年初観劇は『キル』

 寒い、北風吹きに吹くというのに、夕方から出かけるのは、渋谷コクーンシアター。今年初の芝居は野田秀樹さん作・演出の『キル』。
 初演が1994年、再演が1997年、そして、今回3回目の公演はキャストも大幅に変更だとか・・・。『お噂はかねがね・・』という芝居でしたが、はじめての観劇で、あらためて、面白かったです。

 野田さんのおっしゃる通り、『壮大な嘘』ですね。これは・・。確かに映画やTVドラマではありえない・・・、テムジンがファッションで世界征服をたくらむ・・なんて・・・。
 でも、舞台ならこれだけの『絵空事がいつしか真になる』・・・何もないがらんとした舞台が『モンゴルの大草原にみえる』という不思議が、奇跡が起こるし、その瞬間に立ち会える喜び・・・・、それが見たくて、寒くても雨が降っても、ひとは劇場へと向かうんだなぁ・・と思いました。

 主演のテムジンに妻夫木さん、その妻に広末さん、さらに勝村さんに高橋恵子さん、野田さん・・。どういうわけか、席が最前列のほぼセンター近くで、目の前に熱演の役者さんの汗もつばきも、時に動く風さえも感じられて、さらにその熱に圧倒されました。芝居って、今はもちろん映像化される作品も多くなりましたが、やはり、同じ時間を共有する喜びが大きい!!この芝居を生で見られるときめき・・、そこに込められたメッセージをできるだけ受け止めたい・・・。その言葉を記憶に書き留めたい・・・とジタバタ!!することこそ、大いなる喜びでしょう。
 昨夜はあらためて野田さんと同時代に生きて、その芝居を見られることを嬉しく感じました。
 
 言葉遊び以上に、美しい言葉の数々、その言葉を受けとめるのは広末さん演じるシルク、であると同時に、観客でもあって、共に激しく心打たれたのでした。

 それにしても、いつものように、押上駅から半蔵門線で渋谷へ向かおうと思ったら、なんかいつもより混雑??なんと、乗り入れの田園都市線で人身事故、そのため、押上ー渋谷間折り返し運転・・しかも、ダイア乱れて、あちこちの駅でダイア調整・・・そのために、予定よりかなり遅れて渋谷到着。開演時間もあるので、ハラハラ。同じレールの先で、誰かが命をたったかもしれない・・のに、なんて身勝手なんだろう・・と後ろめたく思いつつも、やはり、自分勝手で・・・恥じたのでした。おかげさまで、開演5分前には着席していました。
 というわけで、帰りは問題解決か??と思ったら、何と今度は、田園都市線でまたまたレールに亀裂・・とかで、またも混乱していました。それでもなんとか押上行きは、走っていて、やや遅れましたが、無事、帰宅できてヤレヤレでした。
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2007年12月12日

今年を振り返ると?

 07年には17回劇場にかよい、15本の芝居を見ました。わーい(嬉しい顔) けっこう、話題作あり、問題作ありだったか?とは思いますが、今回はあっさりとベスト3が決りませんでした。ふらふら

 期待して劇場に出かけて、確かに力作だけど・・期待が高かったせいか?どこか物足りなさ?を感じたりする作品がけっこう多かったような??? がく〜(落胆した顔)
 
 文句なしに良かったと思ったのは2月にみた『ひばり』と11月に見た『レインマン』かなぁ?どちらが1位とかではなく、それぞれに引き込まれて、良かった。すぐれた脚本+演出が前提ですが、役者さんの力が大きいと思った。どちらも、なんか、引き込まれ、翻弄された心地よさがありました。

 で、もう1本が決らない・・・。
 3月の『コペンハーゲン』は本当に深い内容の芝居だったけれど、ちょっと難しくてもうやだ〜(悲しい顔)。『写楽考』や『薮原検校』は期待が大きかった分、少し味わいが薄く感じられたし・・・、『ドラクル』も芝居が伝えるものに射抜かれるまでにはならず・・・。『ロマンス』も芸達者な皆さんの芝居を楽しんだけれど??やはり、少し期待が大き過ぎたかも??

 今年最後に見た『欲望という名の電車』は好きな芝居ですが・・・、3位なしの4位くらいの感じかも・・・・。がく〜(落胆した顔)

 無邪気に好きだったのはMOPの『エンジェル・アイズ』かな?あのモップのような馬がリアルな馬に見えて来るくらいの熱演が忘れられません。わーい(嬉しい顔)
 
 だいたい、コクーンやパルコ劇場、世田谷パブリックシアターなど、わりと決った劇場に通う傾向が出来上がっていたけれど、今年は、赤坂に新たにできた赤坂レッドシアター、それに前々からあるのになぜかチャンスがなかったグローブ座に出かけ、グローブ座はまた、気になる芝居があれば是非足を運びたい劇場になりました。
 
 12月は年末のドタバタでお休みですが、来年は1月に『キル』を、2月に『二人の約束』を見る計画。これからもっと、いろいろな作品に出会えるよう・・・こまめに劇場に通いたい・・・と思っているわけです。生の芝居ってホントに贅沢で幸せな時間を、演じるものと見るものが共有できる何とも嬉しいことだから、これからもそんな出会いを楽しみにしたいと思っているわけです。黒ハートハートたち(複数ハート)わーい(嬉しい顔)
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2007年11月23日

今年最後の観劇は・・・

 ぐっと冷え込んで、風も冷たい勤労感謝の日に、新大久保のグローブ座で『欲望という名の電車』を見ました。
 テネシー・ウィリアムズの演劇史に名だたる名作。杉村春子さんと北村和夫さんのあたり役といわれたもので、実は高校生の時に見たけれど、残念、当時は、さっぱり、チンプンカンプンだった。

 でも、2002年に蜷川演出、大竹しのぶのブランチ、堤真一のスタンレーで見たとき、はじめて、この芝居の複雑な味わいを堪能した気がした。まあ、それだけ、年をとって、多少なりとも人生が分かるようになったってことかなぁ??
 
 で、今回は演出が、鈴木勝秀さん、ブランチが篠井英介さん、ブランチの妹ステラが小島聖さん、その夫、スタンレーが北村有起哉さん、スタンレーの友達で、ブランチに恋するミッチが伊達暁さんというキャスト。

 見終わって、やはり、この芝居の描く人物のそれぞれに共感できる部分があって、人生の陰影を深く感じさせる好きな芝居だなぁと・・・思った。名家の出を誇りにし、しかし、現実には借金まみれ、苦境から男にすがる人生を嘘でごまかして生きるブランチ、落ちぶれて、妹の家に居候なのに・・・、その夫を下品だと見下す態度。姉と夫の板挟みになり、最後に姉を犠牲にして、自らの生活を守ることのになるステラ。がさつで野卑だが、しかし、本質を見抜く目をもつ夫スタンレー。
 誰もが、それぞれにもつ弱さ、愚かさ、それだからこそ、簡単に切って捨てられない思いがうずまく・・・というあたりが、実に説得力のある芝居。今回の芝居では、ブランチが女形という特異性がありつつも、見ているうちに、少しも問題ではない・・・
と、ストーリーにどっぷりとひたってました。

 芝居は暑い夏のニューオルリンズというけれど、外はこの秋一番の冷え込みとあって・・・、芝居でもむせかえる暑さはあまり感じられなかったけれど・・・、役者が舞台から降りて通る通路の前の席で、えらく得した気分にもなったし・・・、今年最後の観劇はなかなかに満足できるものでした。
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2007年11月04日

3拍子揃って、お見事

 芝居は、脚本、演出、主演、揃ってぴたりとピースがハマる時が最高・・・・ってことでいえば、『レインマン』、実に素晴らしいでした。
 
 2005年の初演の評判が良く、今回再演となり、これは何としても見なくては・・・と、パルコ劇場へと出かけました。なぜか、チケットは最前列をゲットしてしまいました。
 
 舞台作品を映画化は過去にも、あまた事例があり、『ハムレット』『オセロ』から『欲望という名の電車』やら『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』まで、数限りないけれど、映画作品を舞台化って・・・・あまり思いつきません。

 ダスティン・ホフマンとトム・クルーズの主演映画『レインマン』も素晴らしいものでしたが、これを舞台にするって、どうやって???という疑問もありつつ、2年前にすでに上演して大変好評だった作品の再演ですから、ある意味、保証付きといえるでしょう。

 ネット・トレーディングで巨額の投資を仕事にするチャーリーは、父の死によって、その存在さえ知らなかった兄と再会する。記憶力抜群の自閉症の兄には父の多額の遺産がのこされ・・・、最初は理不尽だと、その遺産めあてに、兄を連れ出すが・・・。次第に、長年、憎しみだけしかなかった父について、さらに、幼い頃の記憶について、兄を介して多くのことに気づく事になる。

 芝居の経過と共に少しずつ変化を遂げ、成長するチャーリー。一方、その兄、レイモンドも、きわめてわずかながら、変化を見せる。そんな兄弟の絆の再確認が、とても感動的で・・・思わず・・・涙ぐむことになる・・・。

 自閉症のレイモンドを演じる橋爪功さんが、素晴らしい!!きわめて難しい役だと思われますが、ほんと、これぞ、職人技!!という感じで、レイモンドになり切ってます。カーテンコールまで、役になり切ったままって・・・ほんと凄過ぎます!!
 そんな兄に戸惑い、やがて深く理解する弟役の椎名桔平さんも実は相当難しい役を誠実に演じて見事。兄弟の仲を深める事になるサッカーのリフティングの技(20回連続のリフティング)はさすが国体選手ならでは・・・の素晴らしさでした。

 あらためて、ひとの幸せとは・・、ひとの生き方とはとは?などいろいろ考えさせられる良い芝居でした。もし、万一再演があれば、ぜひぜひ、また、見たいと思うくらいの芝居でした。

 
natume.jpg

 まるで無関係ながら、観察会で見かけた『ナツメ』がたくさん実っているところ。こびず、誇らず、ただ静かに生きる植物の姿には脱帽です。
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2007年10月26日

笑いもたいへんです。

 ケラリーノ・サンドロヴィッチの久々のオリジナルの芝居が『犯さん哉』ということで、パルコ劇場までエンヤコラ・・昨夜、出かけました。この芝居、噂では賛否両論らしい・・・、『面白い』と言う方やら『チケット代返せ!』と怒る方まで、あるみたいで、さて、私は、どっちになるのか??
 
 今まで、見て来た芝居で、『チケット代返せ!』と思ったものはない・・・けれど、笑いというものは、ほんと、微妙ですから、さっぱり笑えないと・・・悲しい・・・。

 結果から言えば、けっこう、笑えました。もう、ハチャメチャ、ナンセンスとも言える、そこを狙った芝居のようで、ストーリーもあってなきがごときもの。一応、第1部『青春挫折編』第2部「立身出世編』とあるものの、その後のドタバタをふくめ・・手の込んだ脱線ぶり。ふと、『笑の大学』の検閲官・向坂さんなら、『くだらない、でも、面白い!』って言うかも知れないと思ってしまいました。

 くそ真面目な芝居を笑い飛ばそう・・・って感じで、『理屈じゃないから〜〜〜』って言われちゃうと、なにも言えません。それなりにメッセージは伝わりました。

 なによりも、このハチャメチャ芝居を、真剣に演じ切る役者さんたちに、役者魂??を感じたかも。1〜2回ならともかく、全公演30回以上、時に、マチネー、ソワレとあれを繰り返すのかと思ったら、その心意気に脱帽です。やっぱり、ケラさんも役者さんたちもただ者じゃないです。
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2007年10月08日

演歌な世界?

 昨日は真心一座『身も心も 第2章 流れ姉妹〜ザ・グレートハンティング〜』を見に行きました。

 なんだ、これは?この長いタイトルは・・・と思うよりも、何故、このチケットをとったのか?・・・が、今では良く分からない・・感じになってます(おそらく、チケットをとったころは『魔法の万年筆』観覧後で河原さんに関心が湧いていたのかも)。いまさら、とやかく言うよりも、ともかく、赤坂レッド・シアターへGO!!グッド(上向き矢印)

 あらかじめ、地図で大体の位置を確認し、赤坂見附駅から目指す方向へ歩き出す。前を歩く若い女性を勝手に芝居に行くひとを思い、ついて歩きつつ、どこかにサインがあるか??と思ったのに・・・わからず。勝手に目印にした女性は別の方へと去ってしまった。あれ?どこ??ということで、とりあえず、コンビニで、尋ねると目と鼻の通り過ぎたところだった。確かに花をいくつか出しているところだったけれど、かわいいかわいい入口がわからず、つい、新装開店の美容室なのかな??なんて思っていたけれど、そこが地下にある劇場の入口でした。左斜め下

 入ると200席ないような、小劇場で、るんるん 開演まで演歌チックな曲が流れている。この芝居、第2章とあるように、すでに、『かつこ』と『たつこ』姉妹の物語が過去に青山円形劇場であって、今回はその続編。
 で、前回に続き、いきがかり?上、逃げることになって、それぞれ北海道へ、九州へと逃げた姉妹のその後を追い、ある意味、『昼メロ』的ストーリー展開、そして、妹の逃げて身を隠した先が、大衆演劇の一座と言うことで、もろ、『小劇場の大衆演劇』をみせてもらうことに・・。この芝居、毎回ゲストを招く趣向で、今回は、この大衆演劇一座の座長に高田聖子さん。見事に男の座長になっています。もうひとりのゲストが、リストラされ、妻子にも逃げられたいい加減そうなサラリーマンの相島一之さん。

 まるで、不思議な糸を手繰るように、日本の果てから鳥取に引き集められる主要人物たち・・・。そして、さらに・・物語は今後に『続く』となる・・・。
 メッセージもテーマも、特にないのに、ひたすら演じ切る芸達者な皆さんの芝居を楽しむ、ある意味贅沢???な芝居というべきか?? 
 作 千葉雅子さん。演出 河原雅彦さん。はじめ、河原さんの脚本かと思い、『こんなに演歌な芝居書くひと??』と不思議に思ったけれど、演出だった。でも、やはり、この世界観??すんなりとは納得しないのに・・・なぜか、気になる・・???

 で、カーテンコールも終わったのに、まだ拍手・・・する?手(パー) こうやって拍手していても、もうカーテンコールないかも??とある意味、ちょっと気の抜けた拍手が続いていたら、河原さん登場し『中途半端な拍手じゃ、役者さんたちどうしたらいいか、困るでしょ』と怒られちゃいました。事前に拍手についても、打ち合わせが必要だったかも・・・・。ふらふら
posted by norarikurari at 20:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 芝居 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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